ジパングコイン(ZPG)は、2022年2月に三井物産デジタルコモディティーズ社が発行した、日本初の金価格に連動するステーブルコインです。金の特性を備えながら、デジタル化による利便性と小口化を実現した、国内初のデジタルゴールドといえる仮想通貨です。
この記事では、ジパングコインの特徴や価格動向、今後の見通しや将来性などを解説していきます。ジパングコインに興味がある方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
ジパングコインの特徴
ジパングコインには、次のような特徴があります。
- 金の価格に連動している
- 金を担保にした商品担保型のステーブルコインである
- プライベートブロックチェーン「miyabi」を基盤にしている
金の価格に連動している
ジパングコインは、金の価格に連動するように設計されたステーブルコインで、1ZPGの価格が金1g分の価格と同じになることを目指しています。ほぼ金の価格と連動しているので、ジパングコインは現物の金と同じように、インフレをヘッジするための投資対象として扱うことができます。また、小口の取引が容易で、金の現物を扱うときに生じる配送、保管などの手間やコストがかからないという、ジパングコイン特有の利点もあります。
金を担保にした商品担保型のステーブルコインである
ステーブルコインとは、価格の安定を実現するよう設計された仮想通貨のことで、特定の法定通貨や仮想通貨などを担保にするのが一般的です。ジパングコインは、金を担保にする「商品担保型」のステーブルコインです。
ジパングコインは図のように、デジタルアセットマーケッツが販売元となり、他の仮想通貨取引所や同社のユーザーへ販売しています。デジタルアセットマーケッツはジパングコインを販売する際に、発行元の三井物産デジタルコモディティーズからジパングコインを受け取ると同時に、受け取ったジパングコインと等価値の金（現物）を買い上げる。そして、購入した金の現物を、三井物産デジタルコモディティーズに対して消費寄託する。こうした仕組みによって、ジパングコインではコインの価値を裏付ける金の現物が必ず用意されるため、金に連動する仕組みが崩壊する可能性は低いと考えられています。
プライベートブロックチェーン「miyabi」を基盤にしている
ジパングコインは、株式会社bitFlyer Blockchainが手がけるプライベートブロックチェーン、「miyabi」を基盤にして発行されています。プライベートブロックチェーンとは、中央集権的な管理者が存在し、参加者が限定されているブロックチェーンのことです。プライベートブロックチェーンは情報の透明性を必要としないため、秘匿性の高い情報を扱えるほか、パブリックブロックチェーンのようにブロックの生成時に不特定多数のネットワーク参加者による合意形成を必要としないため、より高速・低コストで利用できるなどの利点があります。
ジパングコインの価格動向
ジパングコインの価格は、金の価格に連動するように調整されていますが、市場の需給や取引所の流動性などによって、金の価格と若干の乖離が生じることがあります。ここでは、ジパングコインの過去の価格動向と、直近の価格動向を見ていきましょう。
過去の価格動向
ジパングコインは、2022年2月に発行されてから、約1年半の間に、約2倍の価格上昇を見せています。これは、金の価格も同様に上昇傾向にあったことや、ジパングコインの取り扱いが増えたことなどが要因と考えられます。以下のチャートは、ジパングコインの価格と金の価格の推移を示しています。
直近の価格動向
ジパングコインの直近の価格動向を見ると、2023年10月には、約8,000円/ZPGという高値をつけた後、やや下落しています。これは、金の価格も同様に下落傾向にあったことや、ジパングコインの取引量が減少したことなどが要因と考えられます。以下のチャートは、ジパングコインの価格と金の価格の推移を示しています。
ジパングコインの今後の見通しや将来性
ジパングコインの今後の見通しや将来性については、金の価格の動向や、ジパングコインの普及度などに大きく左右されると考えられます。金の価格は、世界的な経済情勢や金融政策などに影響を受けるため、予測が難しいですが、一般的には、インフレや金利の低下などが金の価格を上昇させる要因となります。ジパングコインの普及度は、取り扱いのある仮想通貨取引所の数や、ジパングコインの利用シーンの拡大などによって高まると考えられます。
ジパングコインの価格予想に関しては、様々な見解がありますが、ここでは、Binanceという仮想通貨取引所が提供する、ユーザーの投票に基づく価格予想を紹介します。この価格予想は、Binanceのユーザーが、2024年のジパングコインの価格を予想する投票に参加した結果です。投票には、2023年12月31日までに参加することができます。投票に参加したユーザーは、BinanceのトークンであるBNBを報酬として受け取ることができます。
Binanceの価格予想によると、2024年のジパングコインの平均価格は、約9,000円/ZPGとなっています。最高価格は、約12,000円/ZPGで、最低価格は、約6,000円/ZPGです。この価格予想は、Binanceのユーザーの意見を反映しているだけで、実際の価格とは異なる可能性があることに注意してください。
日本でおすすめのジパングコインの取引所
ジパングコインを日本で取引するには、どの仮想通貨取引所がおすすめでしょうか？ここでは、ジパングコインの取り扱いがある日本の仮想通貨取引所を紹介します。
DMM Bitcoin
DMM Bitcoinは、多岐にわたる暗号資産の取引が可能で、現物取引やレバレッジ取引を実施できます。口座開設はスマートフォンで迅速に完了し、最短1時間で取引をスタートできます。『スマホでスピード本人確認』を利用すれば、7:00から22:00までの時間帯に口座開設の申し込みをすることができます。
現物取引では最小発注数量や取引単位が1XLMから取引が可能であり、豊富な取扱通貨が用意されています。特筆すべきは全22銘柄でのレバレッジ取引が可能であり、その利便性は初心者にも親しまれています。
手数料に関しては、DMM Bitcoinでは様々な手数料が無料となっており、取引に関連する多くの費用が無料である点が魅力的です。また、取引アプリは使いやすく、初心者からデイトレーダーまで幅広いユーザーに定評があります。スマートフォン版の取引アプリでは、「STモード」「EXモード」といった2つの取引スタイルを選択できるため、利用者のニーズに合わせた取引が可能です。
さらに、DMM Bitcoinは365日サポートを提供しており、口座開設から取引方法まで、土日祝日を含めた日々のサポートが行われています。セキュリティ面においてもDMMグループが培った堅牢なセキュリティ体制や高機能な取引ツールが備わっており、安心して取引を行うことができます。
まとめ
ジパングコインは、日本初の金価格に連動するステーブルコインで、金の特性を備えながら、デジタル化による利便性と小口化を実現した、国内初のデジタルゴールドといえる仮想通貨です。ジパングコインの価格は、金の価格に連動するように調整されていますが、市場の需給や取引所の流動性などによって、金の価格と若干の乖離が生じることがあります。ジパングコインの今後の見通しや将来性は、金の価格の動向や、ジパングコインの普及度などに大きく左右されると考えられます。
